就活スタイル変遷‐チェックのワンピースで面接⁈

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『女性の就活スタイル』というと、どういうスタイルを想像しますか?

今就活をしている女子学生の皆さん、実際にどんな服装で活動されていますか?

 

色味は黒、二つボタンのブレザーにタイトスカート、パンプスにトートバッグ、ヘアスタイルは清潔感があるまとめ髪・・・恐らくほとんどの方が、こういうイメージをされると思います。

 

それでは、この就活スタイルが根付いてきたのはいつ頃からかご存知ですか?

 

実は、結構最近でして、2000年頃から(ここ15年位)の事なんです。

ではそれ以前はどんなスタイルだったのか、気になりませんか?

今では固定化しつつある就活スタイルも、かつては個性あふれるファッショナブルなスタイルでした。

 

ではその変遷を、雑誌『JJ』の就活スタイル特集記事で振り返ってみましょう。

 

▼1980年代‐今から約35年前

世の中がオイルショックなど外的ショックを乗り越え、繁栄の10年となっていくこの時代の就活ファッションは、まさに『個性的』でした。

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写真をご覧いただいていかがでしょうか? 赤・ピンク・チェック柄など、色とりどりのモデル写真が並んでいますが、これら全て就活スタイルを紹介したコーディネートです。 時代を象徴する肩パットも、就活スタイルに取り入れられています。 その他、ターコイズブルーのコーデュロイのパンタロンスーツや、デパートの制服のようなチェック柄のセットアップも紹介されています。

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このようなスタイルを紹介しつつも、面接での第一印象は大切であまり派手な色味は好ましくないとされておりますが、 赤ブラウス&ライトグレーのセットアップやプリーツスカートや白いワンピース、そして胸ポケットのさりげないハンカチーフが、 清潔感や知性的といった好印象を与える好ましい就活スタイルとして紹介をされている事には、驚きを隠せません。(右記写真内一番右上のスタイル)

 

▼1990年代‐今から約25年前

世の中がバブル期からバブル崩壊そして長期不況へと進んでいくこの時代、『好感度』を意識するスタイルへと変わってきました。

この頃には、インナーは首回りが個性的なデザイン(リボンタイやフリル等)の白系のブラウス、足元はパンプス、スーツは上下同一色のセットアップスカートスタイル、色味は紺・ライトグレー・ベージュ・パステルカラーなど、清楚で落ち着いた印象を与える色使いになってきました。

そして10年前から大きく変化した点が、スカートの丈です。

80年代はひざ下丈が基本でしたが、90年代はバブル期の好景気を象徴するかのように、ひざ上丈が基本の長さになってきました。

更に、金融系ならオフィシャルな雰囲気が伝わるスーツ、流通・サービス系なら爽やかさ、商社なら上品さや清楚さが伝わるデザインなど、業界毎のトレンドを意識したスタイルという考え方も出てきました。

この頃の好感度No.1スタイルは、涼しそうなライトグレーのチェックのセットアップ、前ボタンの配列が2列になっているダブルのスーツ、大ぶりなリボンタイのついた白いブラウス、ベージュのパンプス&ショルダーバッグが、オススメスタイルとして紹介されています。

 

▼2000年代‐今から約15年前

90年代から長引く平成不況真っ只中のこの頃は、新卒就職倍率が1.4倍まで上昇し、就活氷河期と呼ばれる時代になりました。

街中には、ストレッチの厚底ブーツ・極細眉毛・グレーのロングコートなど某アイドルの真似をしたファッションが大流行し、周りを見渡せば皆同じような格好をしていました。

この頃からは就活スタイルも、個性的というよりかは目立つことを避ける『守り』のスタイルへと変化してきました。

首元がV字に開いた白いブラウス、黒のトートバック、黒のセットアップスカートスタイル、黒のパンプス、前髪を斜めに流すヘアスタイルなど、現在の形に似ています。 スカートの長さは少し長くなりひざ丈になりました。

2000年代、就職方法に大きな変化が訪れました。ナビ採用の始まりです。

マス型の採用が主流になるにつれ、大型セミナーや合同説明会で他の多くの就活生に会う機会が増えてくると、「周りの学生と違うように見られたくない」という意識が強くなり、『守り』のスタイルがより加速的に広がっていきました。

清潔感や好印象の表現の仕方が画一化してきたのも、この頃からです。

更に「リクルートスーツは黒がいい」という神話も就活生の中で広まり、最近ではSNSでの情報化時代も追い打ちをかけて、現在の就活スタイルが構築されてきました。

 

かくして、色とりどりの個性あふれるファッションを楽しみつつ自分を表現して就職活動をしていた80年代から、現在の画一的なスタイルへと変わってきた背景には、景気や就職活動手法の変化などの時代的背景が密接に関わっているわけです

いかがでしたか?こうしてみてくると、就活スタイルは時代背景をそっくり映し出している事がわかりますね。

そして現在の画一的なスタイルも、真剣に就活に取り組む学生達が作り出したスタイルなのかもしれません。

更に10年後20年後の就活スタイルがどのように変化しているか、その頃就活クールビズスタイルがスタンダードになっているのか、楽しみですね。
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写真は、「JJ」1979年10月号より転載